地域社会とのつながり

地域活性化策への参画

沿線地域と連携した施策展開

営業施策の一環として、「Shupo(シュポ)」キャンペーン、「さわやかウォーキング」、「デスティネーションキャンペーン(以下、DC)」等について、沿線地域との連携を深めながら取り組んでいます。さわやかウォーキングは、年間を通じた土日・休日の鉄道利用促進を目的とし、沿線各地の魅力ある自然や歴史、文化等に触れることができ、健康増進にも資するウォーキングイベントです。 1991年に開始し、2018年には参加者の累計が500万人を突破しました。DCは、春夏秋冬3か月ごとに対象地域を設定し、関係自治体とJRグループ旅客6社、旅行会社等が協力し、地域の新たな観光素材をPRして鉄道による誘客を図る国内最大級の観光キャンペーンです。当社沿線で実施されるDCでは、地域の魅力を堪能できる観光列車の運行、地域の方々と連携した観光素材や特典を盛り込んだ旅行商品の発売等を行っています。また、他社沿線で実施される場合においても、当社の駅構内で観光素材の魅力を幅広く認知していただくための宣伝を行っており、様々な関係者と連携しながら日本各地の観光誘客に取り組んでいます。

いいもの探訪

関連事業による地域活性化の取組みとして、沿線の美味しい食べ物やこだわりの工芸品を産地直送でお届けするウェブサイト「いいもの探訪」を運営しています。まだ全国に知られていない商品の販売を通じて沿線の魅力を紹介することで、JR東海と生産者が一体となって地域活性化を目指す取組みです。受け継がれてきた文化や伝統を未来へと引き継いでいくため、オリジナル商品の開発等、各地で頑張られている生産者を応援する施策を進めているほか、沿線を身近に感じていただけるよう、「いいもの探訪」の名を冠した百貨店催事や現地を訪問する体験ツアー等にも展開の幅を広げています。今後も、沿線の様々な商品を追加し、生産者の方とともに沿線地域の活性化に取り組んでいきます。

「リニア・鉄道館」~夢と想い出のミュージアム~

当社は、名古屋市による「モノづくり文化交流拠点構想」に参画し、2011年3月、名古屋市港区金城ふ頭に「リニア・鉄道館」を開館しました。「リニア・鉄道館」では、東海道新幹線を中心に、在来線から超電導リニアまでの車両展示を通じて「高速鉄道技術の進歩」を紹介しており、2019年度までの入館者は累計で約521万人でした。

新幹線なるほど発見デー

毎年、浜松工場において、東海道新幹線をより身近に感じていただくことを目的とした、「新幹線なるほど発見デー」を開催しています。当社の浜松工場を無料で一般開放し、普段、駅のホームや沿線からは見られない新幹線の魅力を間近で感じていただくことができます。
具体的には、新幹線運転台の見学、ドクターイエローの車内見学、保守用車両の展示や乗車体験、車掌やパーサーのお仕事体験、車内清掃・保守作業の体験等を行っており、大変ご好評をいただいています。

  • 2020年度は、新型コロナウイルスの影響により、開催を見送りました。

地域コミュニティと連携した防災・復旧活動

新幹線では、東海道新幹線における大規模災害や不測の事態発生に備え、お客様の救済及び早期の復旧体制確立のため、各系統社員・関係会社の技術力強化、警察・消防も含めた連携強化を目的に総合事故対応訓練等を実施しています。在来線では、南海トラフ地震が発生後、列車が駅間に停止したことを想定し、お客様を迅速に誘導する訓練を実施しています。これまでの訓練では、沿線の小学生及び自治体の皆様にもご参加いただき、地域と連携して防災活動等に取り組んでいます。

総合事故対応訓練

紀勢本線における津波避難
誘導訓練

お客様に信頼され、親しまれるサービスの
実践

当社では、お客様に安全安定輸送と高品質なサービスを提供し、お客様にご満足いただけることが、私たち自身の歓びにもつながるという考えのもと、地域社会及びお客様に信頼され、親しまれるサービスの実践に取り組んでいます。新幹線では、「ブランドクオリティサービス運動」を展開し、お客様に安心・満足・歓んでいただくために、「お客様ひとりひとりの時間を大切に」を接客ミッションとして、駅・社内における連携した接客サービスの向上に努めています。近年ではネット予約等が増加していますが、旅慣れたビジネス利用、訪日外国人のお客様を含めた旅行等でのご利用等、様々なお客様のご要望に的確にお応えできるよう、知識技能の向上に努めるとともに、サービスマインドの醸成に、当社グループ一体となって取り組んでいます。在来線では、お客様にとって真に価値あるサービス、すなわち「リアルバリューサービス」の実現を目指しています。当社の在来線は、線区が多岐にわたりそれぞれに違った特徴があるため、お客様の目的や状況に合った最適なサービスを、社員一人ひとりが主体的に考え実践することが求められます。お客様に鉄道を選んでいただくため、ご要望に気付く力を高め、社員が能動的に心からの親身な行動を実践することで、お客様に「安心感」と、温かみや身近さといった「親和感」を感じていただけるサービスを提供しています。

接客ロールプレーの風景

地域に根差した医療機関の設置
(名古屋セントラル病院)

名古屋セントラル病院

名古屋市中村区に設置している名古屋セントラル病院は、急性期病院として様々な先端医療機器を導入して、年間1,600件以上の手術を実施するなど、高度で先進的な医療サービスを提供しています。また、近隣の救急隊と連携して年間4,200件以上の救急車を受け入れるなど、救急医療にも注力しています。今後も当院の特色・専門性を活かして、地域社会への貢献を果たしていきます。

国際交流

海外大学からのインターンの受入

当社では、日本の大動脈輸送を担い続け、長きにわたり経験を蓄積してきた鉄道事業者として、社会から寄せられる期待に対し、視察の受け入れや人材育成等を通じて国際交流という形でもその要請に応えています。国内では、政府等の要請に基づき、外国政府や海外の鉄道事業者等の関係者を、東海道新幹線を中心とする鉄道関連施設へ案内し、当社事業を紹介するとともに、鉄道運営等に係る意見交換を行っています。また、米国の複数の大学と連携して、学生向けの夏季インターンシップ・プログラムを設定・運営し、日本の鉄道や文化について学ぶ機会を提供することを通じて、当社への理解者を増やしています。これらの視察やプログラムを通じて得られた多様な知見は、当社のインバウンドの取組み等にも活かしています。国外では、ワシントンD.C.・ロンドン・シドニーの3箇所に海外事務所を設置し、鉄道を中心とした世界各国の情報収集、各国の有識者や鉄道関係者との情報交換、海外向け広報活動等、国際業務を幅広く展開しているほか、現地での国際交流にも力を入れています。例えば米国では、STEM(科学・技術・工学・数学)教育のイベントで超電導リニアの仕組みに関する展示を行い、現地の子どもたちが最先端の科学技術に触れる機会を提供しています。また、英国では、現地の鉄道運営会社やインフラ管理会社等と相互に幹部社員を派遣し合う交換研修プログラムを運営し、鉄道の経営・技術に関して双方の社員が研鑚を積む機会を設けています。米国の大学生向けインターンシップ及び英国との交換研修は毎年実施しており、いずれも開始から20回以上を数えます。両国で開催したリユニオン(同窓会)には多くの修了生が参加し、海外における当社の良き理解者のネットワークが形成されています。当社を訪れた方々との間に長年にわたり育まれた厚い信頼関係は、当社が海外で行う種々の活動を支えています。

文化芸術・生涯学習の振興
(公益財団法人JR東海生涯学習財団)

JR東海生涯学習財団は、文化芸術や生涯学習の振興を通じて社会貢献することを目的に当社が設立した公益財団法人です。1990年10月に設立され、2020年で財団設立30周年の節目の年を迎えました。当財団の主な事業として、1991年10月に神奈川県葉山町に開館した「山口蓬春記念館」では、新日本画の先駆者として日本画壇を牽引した山口蓬春画伯の作品等の展示や創作の場であったアトリエ、夫婦が愛でた四季折々の草花を回遊園路より堪能いただけます。さらに、生涯学習活動を支援するため、日本画や水墨画等の様々な教室や歴史文化講座の主催等、幅広い文化事業の活動を行っています。