設備の利便性向上
(バリアフリー化等)

駅等の利便性の向上

刈谷駅イメージ

鉄道の駅は、地域社会やバス・自家用車・タクシー等の二次交通との結節点であり、人が集まる地域の拠点でもあることから、その整備は地域社会にとって重要です。当社では、地方自治体からの要請に応じて、自由通路設置及び橋上駅舎化等の駅の改良、駅前広場の整備、新駅の設置、鉄道高架化事業等を推進し、地域の発展に貢献しています。その1つとして、東海道本線の刈谷駅では、特に朝夕の通勤・通学時間帯を中心にお客様のご利用が増加していることから、今後も安全かつ快適にご利用いただくための改良に関して刈谷市と協議を行い、ホームの拡幅、可動式ホーム柵の設置、コンコースの改良等を行うこととし、現在、工事を進めています。刈谷市は、この駅改良に合わせて地域交流拠点・観光案内施設を設置・運営する計画です。当社は、駅周辺地域の拠点化、地域社会への貢献につなげるため、市の計画に必要となる空間を新設することとしています。今後とも、地域社会に貢献し、地域とともに発展する鉄道会社として、関係自治体と協力して駅等の利便性向上に努めていきます。

バリアフリー化に向けた取り組み

新大阪駅20番線
可動式ホーム柵

お身体の不自由な方やご高齢の方を含め、すべてのお客様に当社の鉄道を安全に、安心してご利用いただくため、いわゆるバリアフリー法をはじめ関係諸法令等に基づき、国・関係自治体と三者共同で設備の整備や改良等を推進しています。駅における取組みとして、まずエレベーター等の整備による段差の解消やバリアフリートイレの整備については、国の定める整備目標に基づき、お客様のご利用が1日3千人以上の駅及び1日2千人以上で自治体が定める基本構想の生活関連施設に位置付けられた駅を対象に順次実施しており、基本的にすべての駅で整備完了、または整備計画が進行中です。また、目の不自由な方のための誘導用ブロックやホームからの転落を防止するための点状ブロックの設置は全駅で完了しており、さらに点状ブロックについては、ホーム内側部分に線状の突起を設けてホームの内外がわかるようにした「内方線付き点状ブロック」への取替を順次進めています。加えて、ホーム上の安全性をより一層向上させるため、可動式ホーム柵の設置を進めています。東海道新幹線については、お客様のご利用の多いのぞみ停車駅を対象に設置を進め、2022年12月に供用開始した新大阪駅20番線の整備により、品川駅22番線を除き、設置が完了しています。今後は、東海道新幹線全駅への設置を進めていきます。在来線については、金山駅において、3・4番線(東海道本線)への設置が完了しています。現在、前述の刈谷駅のほか、名古屋駅5・6番線(東海道本線下り)及び7・8番線(中央本線)への設置を進めており、2030年度までに名古屋駅1・2番線(東海道本線上り)、金山駅1・2番線(中央本線)、千種駅、大曽根駅へ整備する方針です。これらのバリアフリー施策の実施に当たっては令和3年12月に国により創設された「鉄道駅バリアフリー料金制度」も活用し、バリアフリー設備の整備をしていきます。車両における取組みとして、東海道新幹線については、車いすスペースを6席設置した新型車両N700Sを追加投入するとともに、「EXサービス」でWEB予約可能な車椅子対応座席を拡大しています。在来線については、車いすスペースを拡充した新形式の通勤型電車315系及び新型特急車両HC85系の投入により、バリアフリー設備の整備を進めています。