健康経営

トップメッセージ

代表取締役社長 丹羽俊介

当社は人材こそが最大の経営資源と考えています。

経営理念にある「日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する」という使命を担い、鉄道の安全を守り抜くのは一人ひとりの社員に他なりません。そして、社員が誇りを持って仕事に邁進し、その持てる力を最大限発揮するための基盤となるのは、やはり心身の健康です。

私は「鉄道の安全」と同様、社員の健康についても「未然防止」が重要と考えています。私たちが年齢を重ねても生涯現役で力強く仕事をするには、若い頃からの努力が欠かせません。自身の健康課題に向き合い、日々の習慣を定期的に振り返り、現状に満足せずに常に進化を目指すこと、その積み重ねが大切です。

当社は65歳までの定年延長を予定していますが、各部門の中堅層がこれまで蓄積してきた技術や知識を活かし、60代になっても遺憾なくその能力を発揮してもらうためには、現時点からの準備が重要だと考えています。

そこで当社では、2018年4月、人事部が主導して「健康づくり指針 ~いきいきと、長く、働くために~」を定めました。

健康づくり指針

  • ① 会社は、社員がいきいきと働くための仕組みを整えます。
  • ② 社員は、自ら健康増進に努めましょう。会社はそれを支援します。
  • ③ 私たちは、職場や社員の状況を把握できる客観的なデータに基づき、これらの取組みの効果を検証し、さらなる健康づくりを進めます。

これまで当社では、心身不調リスクの高い社員に焦点をあて、産業保健部門の産業医や保健師による支援を充実させてきました。また企業立病院である名古屋セントラル病院では、がん治療などの先進医療はもちろん、予防医療にも力を入れ、PET/CT装置を活用した検査や人間ドックを行い、小さながんも早期に発見し、その後はシームレスで迅速に各専門科による治療や手術を行ってきました。治療と仕事の両立をサポートできるよう、企業内の医療体制が充実していることは当社の強みの1つです。

最近は、「喫煙率」と「運動習慣」の2つの指標に的を絞り、社員の行動変革を促しています。かつての鉄道業は、喫煙率が極めて高い業種でしたが、現在は全社の喫煙率を19.3%まで減らすことを目標にしており、令和4年時点では21.1%まで低減しています。

「運動習慣」の定着も課題ですが、今は1日平均8,000歩以上達成が全社員共通の目標となっています。毎年春と秋に「みんなで歩活」というウォーキングイベントに、8割を超える社員が参加しており、そのうち5割以上が1日平均8,000歩以上を達成しています。当社はこれまでチームワークや一体感を重んじた人材育成を行ってきましたが、イベントをきっかけとして社内の仲間とのタテ・ヨコ・ナナメのコミュニケーションが更に活性化し、世代を問わず多くの社員の中で楽しく身体を動かす習慣が定着しつつあります。

これからも当社は、日本の大動脈を担う東海道新幹線の安全・正確・高速・高頻度・快適という特性を磨き上げること、そして東海道新幹線とネットワークをなす当社エリアの在来線、さらには関連事業を引き続き強化していきます。そして当社の使命を果たすために不可欠な重要プロジェクトである中央新幹線計画も着実に推進します。

そのためには、あらゆる難局を自らの力で乗り越えるべく、常に経営理念に立ち返り、この経営理念をより高いレベルで実現するための基盤である、全ての社員の健康増進の取組みを力強く支援していきます。

2023年4月
代表取締役社長 丹羽俊介

健康経営推進体制

人事担当役員をトップとし、人事部、直営医療機関(名古屋セントラル病院)、産業保健部門(健康管理センター)の3部門が連携して健康経営を推進しており、全職場に健康推進担当者を指定しています。

  • 人事部
  • 健康管理
    センター
    (産業医)
  • 名古屋セントラル病院
    (人間ドック)
  • 健康推進
    担当者
    (現場長)

人事部では、全ての社員が定年まで力強くいきいきと仕事に邁進できるよう、健康増進の取組みを積極的に支援しています。
当社は鉄道会社であり、現場を大切にする社風です。また人材こそが最大の経営資源と考えており、鉄道の安全を守るためには、鉄道に携わる全ての社員が心身共に健康であることが礎となります。そのため人事部では、全現場に健康推進の中核を担うリーダー(健康推進担当者)を指定し、リーダー対象の研修やワークショップを積極的に行っています。
職場のリーダー同士の横の繋がりも強化しており、メンタルヘルスケアをテーマとしたグループディスカッションや健康数値目標達成に向けた各職場の創意工夫を情報共有しています。
更に、「褒める取組み」に力を入れており、禁煙や運動習慣、職場の活力向上等を積極的に支援している箇所に対して人事部が表彰を行い、取組みの様子を現地現物で確認し、社員との対話の機会を積極的に設けています。
当社では厚生労働省が推進するコラボヘルス(企業と健康保険組合の連携)も重視しており、健康保険組合から提供されるデータヘルスレポートを活用することはもちろん、定期的に議論の場を設けるなど協力関係を強化しており、鉄道業特有の健康課題にも共に向き合っています。今後とも客観的なデータに基づき、PDCAを廻しながら効果的な施策を推進しています。

健康管理センターは4つの健康管理室(東京・静岡・名古屋・新大阪)で構成され、社員の健康増進を支援しています。
法定の産業医による職場巡視、各種健康診断および鉄道事業者に課せられた医学適性検査の実施に加え、生活習慣病対策、睡眠障害対策、メンタルヘルス対策、危機管理対策等、様々な施策に取り組んでいます。実施にあたっては、健康管理センタースタッフ(産業医、保健師、看護師、臨床心理士、事務職)が連携してプロジェクトチームを作り活動しています。

当社では、社員数が50人未満の小規模職場も含め、全職場に担当産業医・担当保健師を指定し、健康相談を行いやすい体制としています。また、電話やメールでも社員が直接相談できるよう、健康相談窓口やメンタルヘルス専用相談窓口を設置しています。
各種健康診断、ストレスチェック、医学適性検査は、社内施設内において、自社の医療スタッフが実施しています。問診を含む健康診断結果、ストレスチェック結果を踏まえ、要受診レベルの社員には産業医が紹介状を発行し、より綿密な健康管理・支援が必要と判断した社員については、各職場担当の産業医・保健師による個別面談へ繋ぎます。
また、就業上の配慮や保健指導等に対し、産業医、保健師、臨床心理士による面談を通して社員の健康状態の把握、就労状況の確認等を丁寧に行い、本人および職場に対して、必要な助言や指導を実施しています。
今後も健康課題を気軽に相談できる体制づくり、社員の心と身体の健康づくりを推進していきます。

名古屋セントラル病院では、予防医療に力を入れています。その中心的な役割を果たしている人間ドックセンターでは、人間ドックを通じて多くの社員の健康維持をサポートしています。1日人間ドックでは、腫瘍マーカーを基本検査項目に含み、がんの早期発見に役立てているほか、検査データは各診療科専門医と連携して確認し、異常が疑われる場合には各診療科による精密検査・治療でフォローしています。また、生活習慣病の予防のため、対象者には積極的に特定保健指導を行い、生活習慣の改善を図っています。当社の充実した福利厚生制度により、がんの早期発見に有効な「PET/CTドック」、高画質のMRIを用いた「脳ドック」、320列CTを用いた「肺ドック」も慫慂しており、いずれも先進機器を用いて専門医による安全で質の高い予防医療を提供し、病気の早期発見・早期治療に大きく貢献しています。

長野県飯田市の玄関口である飯田駅では、「自ら考えて行動する」を駅是と定め、立候補制のリーダーが中心となって企画を考え社員全員で健康増進に取り組んでいます。当社の健康数値目標達成に向けた取組みにおいても企画、運営、掲示物の作成や進捗確認まで全て駅社員が発案し、自発的にのびのびと取り組んでいます。
全社目標である「1日平均8,000歩以上歩く社員を50%以上とする」「喫煙者数を現状から25%減らす」の2つを全員で取組むことに意義があります。「健康でなければ良い仕事はできない。」と考え、全員が「お客さまのために」「仲間のために」を合言葉に仕事を全うする風土が浸透した職場です。飯田駅は「2022年度総合成績優良職場」として社内表彰されましたが、これは健康増進でも、安全最優先の行動でも、サービス向上でも、全員が同じ目標と高い意識をもって取り組んだ成果と実感しています。
駅長として自発的に取り組んでいる社員との連携は欠かさず、悩みや問題があればリーダーと相談します。取組みの停滞を感じたら「困っていることはないか?」と声をかけています。基本は社員一人ひとりの「自考動」であり、上司は最後までやり遂げるためのサポートに徹します。目標達成に向けて努力する姿を見守りながら、自慢できる職場であり誇らしい部下達だな、と実感する毎日です。

数値目標

心身不調との相関性が高い指標のうち、運動習慣・喫煙率に具体的な目標を設定し、行動変革を促す数値目標としています。

数値目標(2023年度までの目標)

  • 運動習慣 1日平均8,000歩以上歩く社員を50%以上とする
  • 喫煙率 喫煙者数を現状(2018年)から25%減らす
  • 運動
  • 禁煙

フィジカルトレーニング

社員教育の拠点である総合研修センターでは、心身の健康管理や労災防止について学ぶカリキュラムを導入しており、新入社員研修や管理者研修といった階層別の研修や、乗務員養成研修などの中で実施しています。中でも体力づくりやコンディショニング概論、腰痛、肩こり予防など、日々の業務や生活を心身健康に過ごす上で必要な内容を「フィジカルトレーニング」というカリキュラムで、専門の講師が実施しています。
本カリキュラムにおいて、新入社員研修では、当社独自の「JR東海体操」を学びます。この体操は鉄道に関わる社員の作業特性をふまえた全身運動で、各職場でも実施されているものです。また乗務員養成研修など夜間時間帯を含む勤務に就く社員が受講する研修では、体づくりに加えて睡眠管理や食事など生活管理に関する講義を実施しています。こうした講義は毎年、約6,500名の社員が受講しています。
総合研修センターは運動施設も充実しており、体育館やトレーニングジム、2面のグラウンドがあります。研修を終えた後、爽やかに汗を流す姿も多く見受けられます。
当施設から発信する健康管理の取り組みは、社員の意識と行動を向上させる機会となっています。近年、各職場やグループ会社においても、労災防止や社員が生き生きと長く働くための取り組みが活発になってきました。職場での勉強会での講義や安全衛生に関する研究の支援、体操指導など、講師が直接各職場や会社を訪問して取組みに協力しています。

運動の取り組み①(名古屋土木技術センター)

名古屋土木技術センターは、中部地区在来線エリアの橋りょうやトンネルの詳細検査を適切に実施し、鉄道の安全・安定輸送を支えています。詳細検査は、高所や狭隘な箇所、斜面等不安定な場所に身を置くことが多いため、怪我なく健康な心身を保持する努力を継続的に実施していくことが重要です。健康増進を兼ねた日々の取組みについて紹介します。

①「JR東海体操」の一工夫
毎朝、健康管理の一環として「JR東海体操」を実施しています。体操をする際は、合言葉「プラス5cm伸ばそう!広げよう!」を意識しています。これにより、身体に良い刺激を与えることができ、筋力強化と柔軟性向上を兼ねた若々しい体作りをしています。

②毎朝のロコトレ(運動器衰弱防止訓練)の実施
毎朝、1分以内の短時間でロコトレ(ロコモーショントレーニング)を実施しています。曜日毎に様々な動作(片足バランス立ち、フロントランジ等)を実施して、安定した姿勢を保持できる体作りをしています。普段の生活環境に比べ、線路付近においては、転倒をきっかけにより重大なケガに至るリスクがあります。如何なる状況であっても、安定した姿勢を保持することで健康維持に繋げています。

③職場独自の歩活イベントの開催
各社員の歩数を増やすための取組みとして職場独自の歩活イベントを開催しました。(歩活:歩く活動)3か月間1日平均8000歩以上歩くことを目標に各社員が歩活し、最終的に目標を達成した社員同士で美味しい食事をしながら喜びを分かち合うというものです。誰でも気軽に参加できるように①まずは一歩外に出るところから、②プラス1km、③最後に楽しく活動するという3つの合言葉を設定しました。
健康増進に向けた工夫を継続することにより、「働く仲間の健康」と「鉄道の安全・安定輸送」に繋がっていくことを実感しています。

運動の取り組み②(浜松工場台車センター)

浜松工場台車センターは、新幹線の走行を支える「台車」の解体・検査・組み立てを行う職場です。「台車」はお客様に安全・快適な乗り心地を提供する上で重要な機器であり、日々気概を持って業務に取り組んでいます。
台車センターは比較的重量のあるものや大型の工具などを扱う職場のため、体力も必要となってきます。同センターに所属するベテランの内藤社員は体力維持と毎年3月に開催される浜松工場駅伝大会のセンター代表に選出されることを目標に若い社員と共に工場敷地内にある体育館のトレーニングルームで、ベンチプレスなどの筋トレマシンを使いトレーニングを継続、いまでは昼休みのルーティーンになっています。
ベテラン社員が自ら先頭に立ち若手、職場を引っ張ることで職場の雰囲気づくり、意欲向上の一躍を担い、内藤社員自身は「レジェンド内藤」と呼ばれるほど健康増進の立役者として毎日取り組んでいます。
今後も若い社員とベテランが一体となり職場全体の健康増進の活性化を図っていきます。

禁煙の取り組み①(静岡支社管理部)

静岡支社では、「支社管内の喫煙率改善」を目標に、「卒煙」(喫煙からの卒業)を目指した2つの取り組みを行っています。
1つ目は、「卒煙に興味を持つ」ところから始める必要があると考え、親しみやすく誰でも分かるよう「タバコ川柳コンクール」を企画しました。「今年こそ卒煙したい」「やめたくてもやめられない」などのタバコにまつわる川柳を幅広いテーマで募集した結果、社員からはユーモラスな一句が続々と届き、応募総数は1,100句を超えました。一人でも多くの卒煙へ繋げられるように優秀作品をポスターにし、定期健康診断会場・職場の洗面所等に掲示しています。

2つ目は、「本気で卒煙に挑戦したい」という社員をエントリー形式で募集し、3か月間の卒煙にチャレンジしてもらう「卒-1グランプリ」を開催しました。挑戦者の取り組みや期間中の工夫を定期的に取材し応援していました。
見事に3か月の卒煙を達成した社員には、会社から「卒煙証書」を授与して認定しました。社員が「いきいきと・長く」働ける環境づくりを目指して、今後も創意工夫を重ねていきます。

静岡支社では、「支社管内の喫煙率改善」を目標に、「卒煙」(喫煙からの卒業)を目指した2つの取り組みを行っています。
1つ目は、「卒煙に興味を持つ」ところから始める必要があると考え、親しみやすく誰でも分かるよう「タバコ川柳コンクール」を企画しました。「今年こそ卒煙したい」「やめたくてもやめられない」などのタバコにまつわる川柳を幅広いテーマで募集した結果、社員からはユーモラスな一句が続々と届き、応募総数は1,100句を超えました。一人でも多くの卒煙へ繋げられるように優秀作品をポスターにし、定期健康診断会場・職場の洗面所等に掲示しています。

2つ目は、「本気で卒煙に挑戦したい」という社員をエントリー形式で募集し、3か月間の卒煙にチャレンジしてもらう「卒-1グランプリ」を開催しました。挑戦者の取り組みや期間中の工夫を定期的に取材し応援していました。
見事に3か月の卒煙を達成した社員には、会社から「卒煙証書」を授与して認定しました。社員が「いきいきと・長く」働ける環境づくりを目指して、今後も創意工夫を重ねていきます。

禁煙の取り組み②(米原電気技術センター)

米原電気技術センターでは、2022年度、「労災防止に向けた社員の健康増進に関する研究」と題し、所員6名のグループによる健康増進の課題研究に取組みました。研究の過程では喫煙率低減に重きを置き、自主的に喫煙習慣を断つべきという観点から「自ら煙を断つ」という意味がある「断煙」という言葉を用いて、自職場を「断煙チャレンジ職場」と称して取組みを進めました。

<現状把握と考察>
喫煙者にヒアリングをすると、「タバコが身体にとって悪い影響があることや病気のリスクが増すことは、テレビやポスター等で理解しているが、でもやめられない」という意見が多く喫煙は健康を脅かすものと理解はしているものの、悪影響を実感することがなく他人事と捉えていることから、やめる必要が無いという思考に至っていると考察しました。

<数値化の取組み>
そこで、健康診断結果に表れない、喫煙が及ぼす身体への影響をデータ検証し具体的な数値として可視化することで、喫煙がもたらす健康への悪影響を所員に示すこととしました。初めに、職場の健康をサポートする保健師との意見交換を実施し、身体への影響を数値化させるためのアドバイスを頂きました。その中で、呼気に含まれる一酸化炭素濃度や、心拍数の変化を測定することの重要性に気づきました。次に、一酸化炭素濃度の測定には「スモーカライザー」という機器を、心拍数の測定には「ウェアラブルデバイス」を使用してデータ検証をしました。その結果、喫煙後の呼気中の一酸化炭素濃度は大気汚染レベルを超える結果が得られ、また心拍数は全被験者において喫煙後に上昇し、最大で19拍/分も上昇しました。

<取組みの成果>
一酸化炭素濃度の高濃度化や心拍数の上昇は、心筋梗塞などの健康被害だけではなく、スタミナや集中力の低下をもたらし、私たちが仕事をするうえで労働災害の発生リスクを高めることを所員に注意喚起しました。その結果、断煙する所員が生まれるなど「断煙に向けて前向きに取り組んで行こう」という空気を醸成することができました。健康増進の輪を広げるには、こうしたきっかけ作りが大切であり、今後も様々な視点から取組みを継続して行きたいと思います。

啓発活動

社員に対し健康に関する様々な啓発活動を行っています。

項目 具体的な内容
集合研修の
実施
職能別の研修におけるメンタルヘルスケアの教育
健康推進担当者を対象とした会議の開催
健康に
ついての
情報発信
社内誌を通じての健康関係テーマの紹介
「職場のメンタルヘルスガイドブック」の発行・配布
社内掲示板における「健康ちょっといい話」や「ノースモークタイムズ」の発信
職場単位における
啓発活動
安全衛生委員会における健康についての啓発

参考:健康経営推進担当者会議の写真

  • 優良事例①
    (大阪第二
    運輸所)
  • 心理士
    (健康管理
    センター)
  • 保健師
    (健康管理
    センター)

大阪第二運輸所は、東海道新幹線の運転士、車掌約350名が在籍する大きな職場です。当所では、健全な身体、健全な精神は「良い仕事」をするための前提条件と位置付けており、①「からだの健康」「こころの健康」の両面に目を向ける②「明るく」「楽しく」「前向きな」コンテンツを提供する③持続可能な取り組みを進める、の3点を軸に所員の自由な発想を積極的に取り入れながら様々な取り組みを行っています。
これまでの具体的な取り組み事例をご紹介します。

①職場内健康増進活動
各種健康増進を目的として「口内環境」「食育」「眼精疲労」「ストレッチ」や「アロマテラピー」などマインドフルネスにも着目した講座を開催しています。不定期開催ですが多くの社員の参加があり健康について楽しみながら多角的に学んでいます。

②ウォーキングイベントの開催
職場を起点/終点としたコース選定のほか、指定ポイントでの写真撮影やクイズラリーなどゲーム性を取り入れ、健康保険組合主催のウォーキングイベントとは異なる月に年2回開催し、年間を通して歩く機会を設けています。

この取り組みの結果、乗務員からは「業務以外での楽しみが増えた」「職場に行くのが楽しくなった」「イベントをきっかけに先輩や後輩社員と話しやすくなり乗務中の意思疎通がスムーズになった」等、職場が活性化し、一体感の醸成などにもつながっています。今後も所員の自由な発想を大切に、楽しみながら所員の健康に繋がる取り組みを推進していきます。

メンタルヘルス対策において、職場で共に働く管理者の役割は重要です。当社では「心の健康づくり計画」を着実に実行できるように「管理者のための職場のメンタルヘルスガイドブック」を作成しています。その内容は心身の不調予防と健康増進の一次予防から、職場復帰と再発予防の三次予防までと多岐に渡ります。
また、メンタルヘルス対応のために「管理者は何を知っておくべきか?」という知識面だけでなく、社員の相談対応の5つのステップなど「どう対応するか?」といった実務面までを網羅して実用性を高めています。
さらに、2019年7月から開始した『職場復帰のための手引き』の配布や、2022年10月から開始した「療養中の社員のサポート」など、新たな取組みに応じて冊子の更新を随時行っています。
なお、『職場復帰のための手引き』とは、病気休職中の社員に配布される冊子です。心身不調から回復し、元気に職場へ復帰するために療養中に必要な情報、適切な治療の継続、生活習慣の改善、セルフケアの方法の習得、職場復帰のための準備等を記載しています。
また、「療養中の社員のサポート」とは、メンタルヘルス関連疾患で休業・休職中の社員に対して、再び元気に働き続けられるように支援するため、医療職が療養状況を本人にヒアリングする取組みです。
これらを通じて、健康管理センター医療職が休業開始前から職場復帰後まで切れ目のない支援を実践しています。
今後も「ラインによるケア」を推進するため、職場と人事部門と健康管理センターが連携し、メンタルヘルス不調の未然予防を図るとともに、早期発見・早期対処・療養中のサポートや職場復帰後のフォローを通して、長期休職者の低減に繋がる取組みを強化していきます。

心身の不調者の発生予防と健康増進の一次予防として「職場の活力向上プロジェクト 略称:職活(しょっかつ)」を展開しています。
職活は、健康診断の問診票から得た生活習慣の状況とフィジカルデータの集団分析結果、ストレスチェックの集団分析結果を各職場へフィードバックし、職場の安全衛生委員会などで、心身の不調者の発生予防や健康増進・活力向上について検討し、職場環境改善を推進する取組みです。
この取組みを通じて、職場づくりのコミュニケーションが増加し、職場の一体感やワーク・エンゲイジメント(※1)の向上につながっている事例が多くあります。健康管理センターでは、良い取組みや結果が出ている職場の聞き取りを行い、良好事例を展開しているので社内で健康づくりの活動がさらに広がっています。

職場環境改善のひとつとして、社員参加型の対話型グループワークを展開しています。職活や職場巡視等で、産業保健スタッフが職場管理者と連携し、職場づくりの意向をよく確認しながら進めています。グループワークでは、職場の良い点に注目し、「どんなときに仕事のやりがいを感じるか」などについて話し合い、「ありたい職場の姿」の実現にむけた改善案を検討します。実施可能な改善案を行い、定期的な振り返りを行う職場では、ストレスチェックの総合健康リスク(※2)の値が低下し、生産性等の指標が向上するなど、一定の効果が確認されています。さらに、職場の要望に沿った運動、食事などの生活習慣のグループワークも行っています。

組織のヘルスリテラシー向上に向けた継続的なサポートにより、健康経営の推進に寄与していきます。

※1)従業員個人の仕事に対するポジティブな心理状態を指す言葉で「仕事に関連するポジティブで充実した心理状態であり、活力・熱意・没頭によって特徴づけられるもの」という学術的な定義付けがされている。
※2)職場環境が従業員の健康にどの程度影響があるのかを示す指標であり、全国平均を基準(100)として、自社集団のストレス度を確認できる。数値が高いほど高リスクと判断する。